狂ってますの間に

いつも
「どうですか（調子は）？」
から始まる診察。

「まあまあです」

「そうですか。仕事はどうですか？」

「今ちょっと忙しいんですけど、まぁわりとできてます。」

「おお、それはよかったですね。睡眠は？」

「うーん、ちょっと寝る前に、叫んだり暴れちゃったりするんですけど…薬の副作用とかじゃないですよね？」

「違いますね。叫ぶっていうのはどんな感じですか？」

「うーん…キシャーとか
なんか、薬飲んだあとに仕事のこと考えないようにしよう考えないようにしようって思うんですけど、考えちゃって…」

それで、なんか人間の悩は考えるようにできてるとかで、入眠法を教えてもらった。
薬を飲んでボーッとしてきたら、懐かしい風景とかを思い出すのがいいんだそうだ。


その話をして今日の診察は終わった





別に普通の診察なんですけど、ひとつだけおかしいところがあります。

それは明らかに患者が嘘をついているところです。
全然まあまあじゃないです。
否定されるのが嫌だから、気を使っちゃうんです。

あたしは悪くなってます
「いいえ、よくなってますよ」

途中ですぐ目が覚めます
「すぐ眠れれば大丈夫です」

それはきっと正論なのでしょう。


でも薬飲んでもボーッとなんてしねぇんだよ。
仕事と寝る以外のことができなくて、仕事もいっぱいいっぱいで、叫んで殴って蹴飛ばして、あああたしなにがまあまあなんだろう。







診察が終わって薬をもらったら、なにを思ったのか、電車で、４駅くらい隣の岡山まで行ってみた。









なにもなかったわぁ。
なにを探しにきたんだろう…。


帰った。






今日は久しぶりに酒でもあおって寝るかな。